ボーリングの匠 - 第13回 「地元温泉街のためにできること」 東邦地下工機株式会社|工事機械(ボーリングマシン等)の製造販売

ボーリングの匠ARTISAN

第13回 「地元温泉街のためにできること」

株式会社 前田産業 代表取締役
鹿児島県霧島市牧園町高千穂3914
TEL 0995-78-2424

前田 嘉郎 (Maeda Yoshirou)

匠の紹介

「ボーリングの匠」第13回は、鹿児島県にあります、前田産業の前田さんをご紹介します!

前田産業さんは、給湯やホテル・旅館の温泉配管や
そのメンテナンスなどの仕事を中心に温泉ボーリングに携わっています。

訪れた日は、弟でもあり専務取締役でもある、前田敦郎様の現場も訪れています。
ちょうど、同じ霧島温泉郷内にあるホテルの温泉(蒸気)を取るためのボーリング作業をされていました。
以前の孔からの蒸気が弱まりだしたので、すぐ横に新設するためで、
4インチのトリコンビットで掘削中で150mの深度を予定しているとのことでした。

鹿児島県内は井戸・温泉の業者が非常に多く、価格競争も激しいです。
それでも、常に地元・霧島温泉郷のために、お客様のために、
それぞれの立場に立って地域全体の利益を考えていきたいです。

そのためにも技術的な信頼が大事です。
前田産業さんに頼めば安心。常にそういう会社でありたいです。
そして、今後も温泉を使った仕事を核に続けていきたいと思っています。

と前田(嘉郎)さん。

これからもお体に気をつけて頑張ってください!

インタビュー

記  者:これまでに苦労されたお仕事はございますか?

前田さん:初めて蒸気ボーリングをした時は今でも忘れません。

掘っている最中に水と止めて、ロッドをつなぐ時に突然蒸気が噴き上がりました(※1)。
噴き上がる時の勢いと音はそれはすごいものでして、
その音を抑え込む対応に苦労をしました。

蒸気掘りは熱いですし、いつ噴くか分からないため気が抜けません。
高度な技術が要求されるとても難しい作業なんです。
しかし、今ではうちはその蒸気掘りを得意としています。

とにかくこの仕事は技術的な信頼が大事だと思います。

記  者:先ほども蒸気ボーリングの現場を見学させていただきましたが、改めてその難しさが伝わってきました。
本日は取材のご協力ありがとうございました!


(※1)蒸気ボーリング

蒸気が発生する温泉地域などでのボーリングにおいて、掘削中に蒸気層へ到達した際、急に蒸気が噴き上がるのを抑えるために、通常は水に圧力をかけて送り続けるのだが、ロッドをつなぐ時には一時的に水を止める必要がある。

大口径ボーリングでの作業、しかも蒸気噴出等の高度な技術対応が要求され、
迅速かつ安全に掘削する必要がある。

このケースでは、その送水(圧送)を止めた際に、急に蒸気層からの噴き上がりが発生した。


(※2)ハンドフィードマシン

ボーリングマシンを油圧にて掘削・給進するオイルハイドロリック・フィードマシンに対して、
ハンドフィードマシンは給進を「手動」にて行うマシンのこと。

ハンドフィードのボーリングマシンは手動でこれらを地盤の中に圧入しながら掘削することが可能で、掘削中はハンドレバーにダイレクトにその感触が伝わり、地層の変化をより正確に把握することができる。

下記画像(中央)は東邦製ハンドフィードマシン。
(前田産業さんの温泉施設「カジロが湯 TEL:0995-78-4126 」にて展示中)


温泉掘削状況(霧島温泉郷)温泉掘削状況(霧島温泉郷)
ハンドフィードマシン(※2)ハンドフィードマシン(※2)
前田温泉「カジロが湯」前田温泉「カジロが湯」

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