ボーリングの匠 - 第29回 「沖縄県民の生命・財産を守るために」 東邦地下工機株式会社|工事機械(ボーリングマシン等)の製造販売

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第29回 「沖縄県民の生命・財産を守るために」

有限会社 沖縄基礎開発 代表取締役社長
沖縄県沖縄市古島2丁目29番地の2
TEL 098-885-8131

狩俣 馨 (Karimata Kaoru)

匠の紹介

「ボーリングの匠」第29回は、沖縄県にあります、沖縄基礎開発の狩俣さんをご紹介します!

沖縄基礎開発さんは、土質調査、磁気探査及び、上下水道の維持管理を専門とし、
沖縄県の本島を中心にお仕事をされています。
社長の狩俣さんは、沖縄県磁気探査事業協同組合の理事長や上下水道管理組合の理事に就かれています。

現在、沖縄県内の公共工事をはじめとした現場では、「磁気探査(※1)」が義務付けられています。
というのも、戦争中に日本軍や米軍によって使用された爆弾が、何らかの理由で爆発せずに未だに
そのまま残っているからです。
戦後からこれまでに相当数を処理してきたものの、それでもまだ2500トンを超える不発弾(※2)が県内には残存しており、
これらが完全に解決するまでには、まだ50~60年はかかるだろう。 と狩俣さん。

昭和49年、那覇市内の幼稚園付近で水道工事中に不発弾が爆発して多くの死傷者を出す大惨事となりました。
また、その後に糸満市では、再び水道工事中に不発弾が爆発し、作業員や老人ホームに大きな被害を及ぼしています。
これ以降、沖縄県内の公共工事には磁気探査が義務付けになったとのこと。

沖縄基礎開発さんをはじめとした、沖縄県内の各企業で構成される「沖縄磁気探査協会」は
平成22年11月に「沖縄県磁気探査事業共同組合」と「沖縄県不発弾探査事業組合」が統合して設立されています。

当協会のホームページによりますと、「沖縄県から全ての不発弾を撤去することを目的にこれまで培った技術・信頼を
これからも高め、不発弾により事故を未然防止する重要な使命を果たしていく所存。」 とのことで、
現在の沖縄県にとって必要不可欠となっております。

先述の通り、狩俣さんはこの道のエキスパートであり、現在も業界のリーダーとして「磁気探査」に従事されています。
常に危険と背中合わせの仕事ですので、これからも十分に気をつけて頑張ってください!

インタビュー

記  者:これまでに苦労されたお仕事はございますか?

狩俣さん:現在は技術も進歩して「鉛直探査(※3)」が可能ですが、それまでは水平(地上)調査のみでした。

地表を少し削っては水平調査、また削っては水平調査・・・・とても大変な作業でした。
やはり、大惨事となるような度重なる不発弾の爆発事故がきっかけで、鉛直探査が本格化してきたと思います。

記  者:仕事のなかでいつも心掛けていることはございますか?

狩俣さん:とにかく「安全」です。

県民の生命・財産を守るために、いつも神経をつかいながらやっています。
特に目に見えない地下に関することですから、常日頃から「安全」には気を使っています。

記  者:本日は取材のご協力ありがとうございました!

(※1)磁気探査
埋没された不発弾等は鋼鉄で製造されており、地球磁場で年月の経過によって磁化され局所的に
磁気異常が生じます。その異常反応を測定、解析することによって、埋没鉄類の有無を調べることができる。
主な方法として、水平探査、鉛直探査、海上探査、確認探査などがある。

(※2)不発弾
沖縄戦では、艦砲射撃や空爆、砲火攻撃が長期にわたり展開された。
その時、膨大な砲爆弾の中には、爆発せずに不発弾として地中に残ったものも少なくない。
終戦から半世紀経過した現在でも3000トン近くの不発弾が地中に埋もれたままになっており、
大惨事につながる危険が眠ったままである。
また、現場などで不発弾が発見されると、付近一帯を立ち入り禁止にして処理しなければならず
日常生活が寸断されてしまう。戦後処理の重要な課題のひとつである。(沖縄県平和祈念資料館内資料より抜粋)

(※3)鉛直探査
水平探査だけでは施工深度の安全が確保できない場合に、探査孔をボーリングマシンを用いて
0.5~1.0mピッチで掘削しながらセンサーを掘削した探査孔に挿入して、磁気異常の有無を確認しながら
計画深度まで探査を実施する。測定されたデータの解析を行うことで、磁気量・埋没深度・平面的位置を
算出することが可能となる。
削孔の際に使用するボーリングロッドはステンレス製で非磁性(※4)のものが必須である。

(※4)非磁性について
磁気反応を利用して不発弾を発見するために、使用機材が磁気反応を出してはならない。
これまでの一般的な市販のステンレス材では経年使用で磁気反応があらわれる欠点などが多かったが、
最近では磁気探査専用の材料で磁気反応をなくしたものが開発され、その探査精度が向上してきている。

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不発弾(資料)不発弾(資料)

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