有限会社 中島工機 代表取締役
広島県広島市安佐北区亀山南5-44-25
TEL 082-815-0886
中島 由浩 (Nakashima Yoshihiro)
第3回「ボーリングの匠」は広島県にあります、中島工機の中島さんをご紹介します!
中島さんは、かつて東邦地下工機株式会社の工事部門および販売営業部門(広島)に在籍していた経歴をお持ちです。
そして現在は独立され、井戸ボーリングを中心に中国圏内でご活躍されております。
今回の取材時は、広島市内より北西方面へ車で約1時間半、雪がまだ多く残る北広島町内で水井戸ボーリングをされていました。お寺および併設の保育園が使用する飲料水用の水井戸とのこと。
エアーハンマー(※1)による掘削ですでに70mほど掘りあがっており、この先100mまで掘る予定だそうです。
広島県ではクローラに搭載したタイプのボーリングマシンが主流で、この度使用していたマシンもやはり同様の仕様。
この方法の場合、現場乗込み後の早い段取り作業を可能にしています。
さらに、所有されるこの機械(下部写真)は、上部が油圧伸縮の「やぐら」に改造してあり、より迅速に仕事をこなせるそうです。
「地層というのはその地域特有のものが存在し、それにあった掘り方をする必要があります。」と中島さん。
「とにかく、ボーリング屋はスピードと技術です。」
「現在、広島を中心とした中国地域の地層はどこでも対応可能ですが、もっともっと経験を積んで、全国どこでも掘れる万能なボーリング屋になりたいです。」と今後に向けた意気込みも聞かせていただきました。
これまでに掘った井戸は約700本。
また、将来的には大口径の深井戸も手掛けていきたいとのこと。
これからもお体に気をつけて頑張ってください!
記 者:お仕事のなかでいつも心掛けている部分は?
中島さん:ボーリング孔の中というのは見えない部分です。とにかく誠心誠意を尽くしながら仕事をしています。
記 者:これまでで心に残ったお仕事はございますか?
中島さん:井戸が枯れてしまった水のない土地でボーリングをしたことがあってね。その作業の横でおばあさんが拝むようにして、ずっーと祈っているんですよ。そのあと水が出た時に、涙を流して喜んでくれたことが印象深かったなぁ。こういう出来事が今の仕事の支えとなっているんですよ。ボーリングを通して、感動を与える仕事を続けていきたいですね。
記 者:本日は取材のご協力ありがとうございました!
(※1)エアーハンマー
一般的なボーリングは注水を行いながらロッドを回転させて掘削する方法をとる。これに対して、エアーハンマーは先端に専用ビットとロッドをつけて回転させ、さらに、エアーの力によるハンマー打撃が加わることで、掘削がとても容易になる。
深部や硬い基岩を掘削する場合に用いられることが多い。
(※2)拡孔ビット
先端部に接続された専用のヘッドは、正転・逆転させることにより、ビット径を拡大・収縮させることができる。これにより、掘削した孔壁を保護なしで維持することが困難な地質条件の時には、ケーシングパイプを後続させることで、あらゆる崩壊性地盤に安定した穴を掘ることを可能としている。これを二重管方式ボーリングと呼ぶ。